原子力学会参加者調査:原発離れ、専攻学生も 「依存度下げるべきだ」半数


将来の日本の原子力産業や研究をリードすることが期待される原子力専攻の学生にも、「脱原発依存」が広がっていることが分かった。北九州市で19~22日に開かれた日本原子力学会に参加した学生に毎日新聞がアンケートしたところ、原子力政策について「原発への依存度を下げていくべきだ」と考えている割合が半数近くで、原発推進を望む学生を上回った。【比嘉洋、阿部周一、西嶋正法】

 アンケートは、同学会に参加した230人の学生から無作為に選んだ50人に聞き取りなどで実施。「東京電力福島第1原発事故を受け、今後の原発をどうすべきか」の問いに対しては「時間かけ原発への依存度を下げるべきだ」との答えが24人で最多。「現状維持か増設」は21人、「その他」は5人だった。「なるべく早く全廃」はいなかった。

 「依存度の低減」を選んだ理由としては「再生可能エネルギーの割合を増やしていくべきだ」との意見が多かった。大阪大の男子学生(修士2年)は「原発新設は住民の理解を得るのが難しい」と指摘する。

 これに対し、東京大の女子学生(修士1年)は「古い原発は減らすべきだが、より安全な新しい炉に代えるべきだ」と現状維持を支持。京都大の男子学生(修士2年)は「原子力関係の企業に内定したので維持の方がありがたい」と語った。維持もしくは増設を望む学生は、経済水準の維持や資源の乏しさを重視した。

 進路についても質問。1割強の学生が原子力業界(産業界・学界)への就職や進学を見直すなど、事故の影響がうかがえた。澤田隆・同学会副会長(三菱重工業)は、「一時的に原発に逆風が吹いている状況を反映していると思う」と述べた。

日本原子力学会で、原発事故後の原子力の未来について議論する原子力専攻の学生ら=北九州市で21日、比嘉撮影
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
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